名古屋地方裁判所 平成8年(わ)521号 判決
判決主文
被告人大島工業株式会社を罰金一三〇〇万円に、被告人大島憲彦を懲役一年に処する。
被告人大島憲彦に対し、この裁判確定の日から三年間刑の執行を猶予する。
罪となるべき事実の要旨
被告人大島工業株式会社(以下「被告会社」という。)は、愛知県瀬戸市曽野町一七一五番地に本店を置き、一般産業用機械製造販売等を目的とする資本金一〇〇〇万円(平成七年八月二八日までは五〇〇万円)の株式会社であり、被告人大島憲彦は、被告会社の代表取締役(平成五年一月二九日までは取締役)としてその業務全般を統括していた。
被告人大島は、被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、架空仕入れ及び架空外注費を計上するなどの方法により所得の一部を秘匿したうえ、平成四年七月一日から平成五年六月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二億五九二〇万七二九九円であったにもかかわらず、同年九月一日、同市熊野町七六番地一所在の所轄尾張瀬戸税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一億〇六五一万三三八一円でこれに対する納付すべき法人税額が三八九六万四三〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額九六二二万四六〇〇円と右申告税額との差額五七二六万〇三〇〇円を免れた。
適用法条
注・適用した刑法は、平成七年法律第九一号による改正前のものである。
一 被告会社
罰条 法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項
主刑 罰金一三〇〇万円(罰金前科一犯あり)
二 被告人大島
罰条 法人税法一五九条一項
刑種の選択 懲役刑
主刑 懲役一年
刑の執行猶予 刑法二五条一項(三年間猶予。情状-反省、罰金前科一犯のみ、修正申告、ほ脱した法人税の本税、重加算税、延滞税を納付済み、会社における地位・立場、妻が監督と協力を約束、税理担当者が指導監督を誓約、家族状況)
(裁判官 佐藤學)